列車組の乗員たちは無事に「黄金の刻」に到着し、情報交換を行った。同時に、美しい夢に潜む暗流がうごめき始めた……
列車組と話す 
列車組のみんなも無事に「黄金の刻」へ到着し、全員で情報を交換し合った。そして白熱した議論の結果、アベンチュリンからの協力要請を受け入れることにした。次の計画を立てる前に、仲間1人1人とそれぞれ気になっていることについて話し合っておこう。
姫子と会話する
アベンチュリンさんの目標は、カンパニーのためにピノコニーを取り戻すこと…そのためには何としてもファミリーを倒して、大きな綻びを作る必要があるわ。
「死」の存在はファミリーに隠されているけど、一体どこから手を付けるつもりなのかしら？切り口は誰もが注目するようなポイントじゃないといけない…でも、その過程が目立ちすぎてもいけない……
💭「ホテル」？
💭「ファミリー」？
💭「黄泉」？
💭「星穹列車」？
今は何の結論も出せない。
…そうね、今はただ考えることしかできない。いずれにしても、アベンチュリンさんを相手にする時は用心したほうがいいわ。彼は人の心を操るのがうまくて、いつ手を出すべきか心得てる。それに……
彼は明らかに生まれながらのギャンブラーで、勝利のためならすべてを賭けることも厭わないでしようから。
ヴェルトと会話する
アベンチュリンさんの言葉の中で、もう1つ気になっていることがある。
彼は何も証拠がない状態で、あの巡海レンジャーがロビンさんを殺した容疑者だと告発した。だが彼女と「記憶域ミーム」の関係や、なぜ君の傍に潜伏していたのかについては、一言も触れていない。
ここまで明らかに根拠のない推論は…君の信頼を得る役に立たないどころか、かえって怪しまれるだけだ。
アベンチュリンには他の狙いがあるってことか？
もしかすると、アベンチュリンさんの目的は最初から信頼を得ることではなく、君に黄泉さんに対する疑念を抱かせることだったのかもしれないな。そうすれば、状況はさらに混乱して彼の望む結果になる。
ただ、来ると言っていたはずのアナイアレイトギャングが消息を絶ったことについては、列車に残っている丹恒にも確認した…これはアベンチュリンさんの作り話ではないようだ。
ところで、君はこれまでに何度か黄泉さんに接触しているだろう？彼女はどんな人なんだ？
変だな…あんまりよく覚えてないみたいだ。
…なるほど、確かに典型的な巡海レンジャーのイメージと一致するな。
あの連中は…不思議で捉えどころがないうえに、一匹狼でいたがる。はあ、疑われるのも無理はないな。
三月なのかと会話する
何もかも突然すぎない？なんか…ロビンさんは死んでなんかなくて、まだどこかで元気に生きてるような気がする。全部ただの…イタズラだったみたいに……
だって…これって夢の中だよね？なんで夢の楽園で人が死ぬの？いいことしか起こらないはず…でしょ？
はあ…あの大劇場を見ると、ついあれこれ考えちやう……
ファミリーを疑ってるのか？
ううん、そういうわけじゃないよ──だってファミリーがいたからこそ、今みんなを笑顔にする夢が存在するんだもん。ただ、あの人たちのことがよくわからなくなってきた気がして……
街の人たちは相変わらず楽しそうにしてるし、何が起きてるのか誰も知らない…なんか実感が湧かないな。まるでホタルやロビンさん、それにウチらも…別の世界の人みたい。
あ〜っ…むしゃくしゃする！冷たいソーダでも飲んで落ち着きたいな……
でも、それじゃあ街の人たちと同じになっちゃう…うう……
3人と話した後
これ以上アベンチュリンさんからの要求はないようだから、先にファミリーの依頼を片付けようと思うんだが…姫子、どう思う？
今のところ、穹が目撃した2つの殺人事件が最も直接的な手掛かりだから、そこから手をつけるのがいいと思うわ。
1つ気になるのは、夢の中で誰かが死んだ場合、その人は現実世界でどうなるのかってことね。ファミリーの意向もあるわけだし、まずは現実世界に戻って、ホテルでホタルの状況を確認してみるのはどうかしら…そのついでにロビンさんの情報も探ってみましょう。
なら、二手に分かれて行動するのはどうだ？実は夢境の中にも少し気になることがあってな…俺は先にそちらを調べたい。君たちとは後で合流しよう。
気になること？…そう、わかったわ。じゃあ、そっちはお願いね。
えっ？あ…ついに姫子とヨウおじちゃんのタッグが見られると思ったのに…じゃあヨウおじちゃん、気をつけてね！
ああ、何かあったらすぐ連絡してくれ。
ヴェルト以外が去った後
……
お客人、出てきてくれないか？
そんなにジロジロ見られると、私も落ち着かないんだが。
これは失礼。俺はヴェルト・ヨウ、星穹列車の一員だ。俺の仲間には会ったことがあるだろう？
「ヴェルト」……
ん、その名前がどうかしたのか？
…その前に、私の名前を聞かないのか？
その必要はないだろう、黄泉さん。君は今やピノコニーの有名人だ。
…彼らは何と言っている？
ある人は君がこの連続殺人事件の真犯人だと言っている──宴に来ようとしたアナイアレイトギャングも、同様に君の刃によって惨めな死を迎えた。そして君は、次にピノコニーで血の雨を降らせようとしているとな。
アナイアレイトギャング？
「永火官邸」のアフリートだ。
「惨めな死」…あの大公は死にゆく体を烈火に変え、その身を捨ててまで信念を貫いた。彼は確固たる、そして壮絶な運命の行人だ。たとえ悪党であっても、そんな言い方をされるべきじゃない。
ましてや、招待に応じてやって来た不審者は大勢いる。彼らは本当に…一振りの長刀があなたの「ブラックホール」よりも危険だと思っているのか？
…君は勘が鋭いようだな。ファミリーですら、この杖の本当の姿は見抜けなかったんだが。
それなら君も理解しているはずだ、黄泉さん。ブラックホールを覗くことは賢明ではないと。潜在的な危険分子として、君は俺たちのことを不快なまでに知っている──
正体を明かして、ここに来た目的を教えてくれ。さもなければ、重力に引き裂かれる覚悟をしたほうがいい。
そんなことは起こらない…が、それでナナシビトたちに警戒を解いてもらえるなら、喜んで協力しよう。
あなたが信じようが信じまいが、巡海レンジャー、黄泉…それが今の私の肩書だ。そしてピノコニーを訪れたのは、ある遠い昔の「遺志」のため。
私は「時計屋の遺産」のために来た…それだけだ。これで十分誠実に話していると思う。
まだ自分の正体を明かしたくないのか？
明かしたくない、というより、できないと言ったほうがいいな…私の歩んできた道のりはあまりにも長い。この身に課せられた諸々を言葉で説明するのは不可能だ。
誰にでも口に出せない過去があり、人に見せたくない秘密がある…私も星穹列車がなぜ星核を持って銀河を旅しているのかは、聞かないでおこう。
……
彼は大丈夫か？あのメモキーパーは…何もしていないよな？
穹のことなら心配はいらない。さっきの話に戻るが…俺の信頼を得られるかどうかは、君がどれだけ正直に話してくれるかにかかっている。
その「遺産」を見つけるため、私はピノコニーに着いてから様々な夢境を訪れ、数々の調査を行った。その過程で、多くの客と繋がりを持ち…気付いたことがある。
それは、ピノコニーの秘密は…かつての「開拓」と深い関わりがあるのかもしれないということだ。
だから、あなたたちに助けを求めに来た。まだ確たる証拠はないが、1つの可能性なら提示できる──恐らく、すべての悲劇の元凶はファミリーの内部に潜んでいる。あなたが私を信じてくれるなら…一緒に証拠となる事実を探そう。
ヴェルトさん、あなたも同じ結論に達しているんじゃないか？
…ここまでにしよう。とりあえず、君に敵意がないことは信じる。
君が気づいたことを教えてくれ──ただし、それを共有するのは君と俺の2人だけだ。確かな証拠が見つかるまで、曖昧な推測で他人の判断を乱したくないからな。
わかった。
…そうだ、何か飲むか？出発前に「夢からの目覚め」を2杯…いや、4杯どうだ？
これからの話は…長くなるだろうからな。
一方その頃のブラックスワン
同時刻 現実のホテルでは……
私は彼女をずっと見ていた。そして最初の「招待」はホテルの宴会場だった……
彼女は宴会場の隅に座り、ただ静かに「夢からの目覚め」を飲んでいた。1杯、2杯…私は、この飲み物は辛くて苦く、美しい夢の味じゃない、スラーダに飽きた人にしか向いてないと言ったの。でも、彼女はこう言った……
「そうか？私には…両者に違いはないように思えるが」
現実世界の客室は意外と質素だった……
…あなたの外見と同じようにね、黄泉さん。
労せずして手に入れた、このオルゴール──アナイアレイトギャングが受け取った「招待状」……
あなたに関する記憶はあなただけのものじゃない──私が知っていることは多く、遠い未来のことも予言できる──ちょっとした手を使えば、死者に口を開かせることだってできるの。
アナイアレイトギャング、あなたに出会った後に行方不明になった亡命者たち…彼らに一体何があったのか？私が明らかにしてあげる。
「…12のメモリ■■12の夢境■■お父様■■私はそれをあなたに捧げましょう……」
「…よくやった■■デブラ■■奴らがどこに逃げようと■■やがて終わりは訪れる……」
…あった。ぼんやりとしてるけど、これはアフリートの声。もう1人は…彼の子供かしら。
最初に「招待状」が渡された時の記憶ね…すぐに途切れてしまった。それで、その後は……
「…奴らは眠りの国に隠れ■■ただ風雨に邪魔されずに眠ることだけを求めている……」
「…炎の子らよ、■■これはお前たちの成人の儀だ……」
「…こいつが出るまでもねぇ■■■■あたしだけで十分だ……」
「…シーッ■■■■壊滅を■■行く■■命知らずが■■死を怖がると思うか……」
「永火官邸」が出発した。可哀想な人たち…彼らはこの先で何が待ち受けているのか知らないのね。
でも、記憶の復元は順調…彼女が来る…もうすぐ来るわ。ここには他に誰もいないから、上品に振る舞う必要もない…私も全力を出さないと……
……
…どういうこと？
「■■■■■■■■■■ ■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■」
この後の記憶は…空白？まさか、そんな…このオルゴールが黄泉さんの手に渡り、彼女によってピノコニーに持ち込まれたのは事実。そのはずなのに…その途中で……
「■■■■■ ■■■■■■■■ ■ ■■■ ■■■■■ ■■■■ ■ ■■■■■ ■■■ ■■ ■■■■■■■■■■ ■ ■■■■ ■■ ■■ ■■■ ■■■■■ ■■■■■」
…まるで、消されたみたい？誰がそんなことを……
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■」
「■■■■あなた■ ■■は■■■誰■ ■」
「──あなたは誰ですか？」
…これは？
いいえ──これは「記憶」の一部じゃない？
「あら…メモキーパーさん。あなたはガーデン・オブ・リコレクション…それとも焼却人に仕えているのですか？」
「私はコンスタンス…お会いできて光栄です。本来なら私たちはピノコニーで出会い、共に…心に深く刻まれる時間を過ごすはずでした」
「ですが、それは叶わないようですね。宴の星はダリアを歓迎していませんし、私も成人の儀など必要としていません…そしてあなたは…私はあなたが何を探しているのか知っています……」
「『彼女』の秘密がほしいんでしょう？それなら私が教えてあげますから…私の代わりに、その宴を楽しんでください」
「あなたに『忘れられない』記憶が残りますように」
……
…電話？出たほうがいいかしら。