何の用かアスターに聞く 
俺に用があるって聞いたけど？
ええ。「巻貝の笑い声」が感染したミームウイルスの発生源を突き止めていただきたいの。
💭「巻貝の笑い声」？
💭「ミームウィルス」？
説明してくれてありがとう。大体分かった。
人を派遣して調べたところ、ミームウイルスに感染しで起きた変異だと分かったの。でも、「巻貝の笑い声」の収容作業には何も異常はなかったわ。つまり、勝手に感染したはずがないのよ。
可能性としては──すでにウイルスに感染していた作業担当者が「巻貝の笑い声」に触れた時に感染してしまったとしか考えられないわ。だから最近「巻貝の笑い声」に触れた人のリストを調べ、怪しい人物を3人ピックアップしたの。
さて、ここまで聞けばもう分かるでしょ？貴方にはこの3人を調べてもらいたいの。
どうして俺が……
えへへ。有能な人ほど働いてもらわないとね。それに、貴方をイジメているわけじゃないの。防衛課のスタッフに調べに行ってもらったんだけど、失敗しちゃったんだよね。
だからこれまでは有効な調査結果を得られなかったのよ。そこで、貴方の出番ってわけよ。貴方は彼らともそれほど親しいわけではないし、見知らぬ人の視点から観察した方がおかしな点に気づきやすいでしょ。
彼らにバレたらどうする？
安心して。貴方は色々な意味で宇宙ステーションを救った英雄よ。誰もあなたを疑ったりはしないわ。
だけど、何かおかしいと思うことがあれば、一つ残さず記録して私に報告してね。どう？手伝ってくれる？
大丈夫。任せて。
よかった。貴方が手伝ってくれるなら安心だわ。でもタダ働きさせるわけにはいかないわね。どうしようかしら……
うーん…貴方の好みが分からないから、好きなものを買ってあげるわ。予算の上限はなし。私のポケットマネーで自由に買っていいわよ。
じゃあ、とりあえず3人の怪しい人物の名前を言うからね──密巻課のメイア、法政課のクリス、それから医療課スタッフのジョアンよ。
彼らは普段、それぞれの課のキャビンにいるわ。今の宇宙ステーションの状況では他の場所に行くこともないはずよ…じゃあ、後のことはよろしくね〜
3人の怪しい行動がないか調べる
奇物「巻貝の笑い声」はミームウイルスに感染され、ステーション内で「毒入りの心のチキンスープ」を大々的に広めている。アスターはあなたにウィルスの感染源の調査を頼んだ。
容疑者は3名、果たして誰がこの茶番を引き起こしたのかな？
容疑者は3名、果たして誰がこの茶番を引き起こしたのかな？
クリスに怪しい行動がないか調べる
（この人がクリスみたい。まずは彼の行動を観察しよう）
おいおいおい！お前だ、そう、そこのお前！何のつもりだ？そんな目で俺を見つめるなんて…こ、こっちに来るな！
お前がクリス？
…どうして俺の名前を知っているんだ？なんてこった！まさか俺の後をつけて嗅ぎまわっていたのか？お前、まさか……
待て。どうして髪の毛をそんな風に染めているんだ？俺の前でひけらかして、奇抜な格好で目立つのが楽しいのか？
それにその服だ…制服を着ないのは、ブランド物のオーダーメイドを見せびらかしたいからなのか？
髪の毛なんて染めてないけど。
皆はお前と違うぞ。特別なことをするのは自分の特権を見せびらかしたいからだろ。注目されないのが嫌なのか？
せいぜいひけらかすことだな。悪気のないフリなんてしてるんじゃねぇよ。お前みたいな奴の考えなんざ、お見通しだ。自分が周りの奴よりも優れていると思ってんだろ。
お前みたいな奴はバーチャルの世界で自慢するだけでは飽き足らず、サイトをたどって俺に会いに来て、目の前で見せびらかすんだ。
ちょっと金があるからって全宇宙を手に入れたつもりになりやがって。待て、その目は何だ？お前の目の中に何か入っているのか？
…角膜接触カメラを装着しているのか？動画を撮影してどうするつもりだ？ライブ配信しているのか？そうか、分かったぞ。一般人を面白おかしくイジメるライブ配信だな。とっとと失せろ。あっちいけ！
（…このクリスって人はおかしい。普通のコミュニケーションがまったくできない）
（妄想症にかかっているみたいだな…まさかミームウイルスに感染しているせいなのかな？）
メイアに怪しい行動がないか調べる
（メイアが目の前にいる。彼女を驚かさないように近くに隠れて彼女が何を言うか聞いてみよう）
ハア〜〜フウ〜〜ハア〜〜フウ〜〜。こうかしら？発音が正しくないような気がする…う一ん……もう少し練習しよう。
あのフワフワの毛並み、引き締まった手足…この手で触れたらいいのにな。ひひっ、どうしてこんな汚らわしいことを考えているのかしら。
ああ、彼らの下僕になれたらどんなにいいだろう…うん──もっと練習しよう。そうすればいずれ……
あっ、メイア先輩。最近、顔色がだいぶよくなりましたね。もしかしてこの前先輩に教えたアレが…効いたんですか？
えっ、その、いえ…その…あっ、ごめんなさい。わ、わ、私、あなたに教えてもらった方角を探したんだけど、方角がズレていたみたい……
で、でも、とても役に立ったわ。そ、その…えっと、他に何か用？
実は先輩に教えてもらいたいことがあって…いくつかの惑星の神話に出てくる星神のイメージをまとめてみたんです。
どうして星神として描かれるイメージがそれぞれ違うのでしょうか？中には「古獣崇拝」と呼ばれるものまであります。
古獣ということはペットかもしれないわね。ペットなら…オホン…わ、私は、えっと、その研究レボートはまだ読み終わってないの。後日また質問に答えるわね。
はい、ありがとうございます。ですが、最近、先輩の姿をあまり見かけませんね。まさか他の星に行ってフィールドワークをしているんですか？何か新しい発見はありましたか？少しだけでも教えてもらえませんか？
そ、それは…また今度ね。わ、私はまだ……
ああ、分かりました。先輩は帰ってきたばかりで忙しいんですね。ですが、今の精神状態は以前よりもずっといいみたいですね。安心しました。では、失礼します。
（このメイアの行動は少し変だな）
（最初は何か変な鳴き声の練習をしていて、「古獣崇拝」とやらの話になった途端ソワソワし始めた。まさか…）
（まさか研究中に正体不明の古代の神や獣と接触し、精神を汚染されたとが？本当におかしい）
ジョアンに怪しい行動がないか調べる
（この先にいるのがジョアンだ。誰かと話しているみたいだけど、この近くには…身を隠せる場所がないみたい……｝
（そうだ！診察に関する問い合わせに来たふりをすればいいんだ！）
…おや、ジョアン。今日はどうして居眠りしてないんだろう？珍しいな。まさか「ブルー」が宇宙ステーションの周りを回め始めたとか？
検査結果が出たよ。端末からあなたのデスクトップに送っておくがら、レビユーの作業を始めて。
嘘でしょ。あの…ジョアンが仕事をしている。まさかこれって夢？
今さら気づいたの？彼女が毎日3時間早く出勤するようになって7日目だよ。ずいぶんと情報が遅れているんだね。
レビュー作業のカウントダウン開始。あと30分。
数日休んで戻ってきたらこれだよ。こんなの耐えがたいよ。ショアンよ、ジョアン、一体誰のせいでこんな風になってしまったんだろう？ショックすぎる！
たぶん、課の再編のせいだと思う。
スターピースカンパニーはこの四半期、医薬研究の予算をカットするんだって。そのせいでここにもしわ寄せがきていて、再編が行われるらしいよ──
この大変な時期に業績を良くしようとするのは当たり前でしょう？どうしたの？まさか、自分の研究予算をカットされたいとか？
確かに一理あるね。だけど、しばらくは落ち着かないな。だって、これはあまりに…あまりに信じられないことだからね。アハハ──
医療課の「眠り姫」が居眠りせずに、医者としての務めを果たすべく懸命になっているなんて。アハハ、こんなこと言っても誰も信じてくれないって！
あと20分。20分以内に薬物実験承認の結果を見せてちょうだい。
はいはい。分かりました。今行きます。
（このジョアンはまともみたいだけど、話し方がおかしいな）
（言葉に自分の感情が入っていないし、表情も硬くてロボットみたい。どこがおかしいんじゃ……）
アスターに調査結果を報告する
3名の容疑者を調べ終え、あなたは怪しい箇所をまとめ上げ、アスターに報告した。でもあなたは疑う――これだけのデータで感染者が誰か本当に特定できるのかな？
（自分が見聞きしたことや思ったことを伝える）
ということは、3人とも問題があるみたいね。でも理論上、本当の感染者は1人しかいないはずよ。
原理は簡単よ。「巻貝の笑い声」に残されたミームウイルスの情報粒子の数が多くなかったの。
せいぜい大人1人に感染してから拡散される限界値程度だったから、複数の人に感染していることは絶対にあり得ないわ。
じゃあ、この後はどうするつもり？
えへべ。奥の手があるの。
ミームウイルスはバーチャルデータによって拡散されるの。そして、宇宙ステーション内のバーチャルデータはすべて端末に完全なモニタリング記録を残すのよ。
ここまで調べて何も分からないのなら、あの3人の閲覧履歴を直接調べてみましょう。そうすれば一体誰が感染しているかはっきりするわ。
えへへ。こういうこともあろうかと思って、前々から非常プランを作っておいたの。悪いけど、こうなった以上はデータ交換センター、つまり端末のあるコンピュータールームに行ってきてちょうだい。
でも、端末を使うたことなんてないよ…
大丈夫、大丈夫。すごく簡単だから。コンピュータールームに入って、ID認証をするだけで検索できるから。
端末には各データ機器の使用者が記録されているの。つまり、宇宙ステーションの全員の使用履歴ってこと。だから、私も他のスタッフも調べにくいのよ。
えっと、やっぱりよく分からない…
考えてみてちょうだい。宇宙ステーションの中にいる人たちはバックグラウンドも肩書もさまざまだけど、プライバシーについては皆の考えが一致しているの。
端末では全員が使用したバーチャルデータの痕跡を調べられるのよ。たとえば、貴方が勤務時間中に怪しげなサイトにアクセスしたとか、そういったことも全部見ることができるってわけ。
だから、皆のプライバシーを尊重するためにも、私も他のスタッフもできるだけ端末には触らないほうがいいの。
他の人の身になって考えてみて。仮に貴方が宇宙ステーションのスタッフだったとして、私が貴方のネットワーク上の閲覧履歴を調べても平気でいられる？
死んだ方がマシかも…
そうよ。これで分かったでしょ？だから、この件は特別な立場である貴方が最適な人選なのよ！
俺が殺されないか心配にならない？
もうっ。貴方はどうして変なことばかり考えるのよ？私は貴方に何の恨みもないのに、死なせるようなことをするわけないでしょ。
客観的に見れば、貴方は宇宙ステーションの「よそ者」で、ほとんどの人とは顔見知りでもないわ。だから、誰かとの個人的な付き合いや、誰かを特別扱いするといった心配がないの。
それに部外者の誰もが皆のデータ履歴にアクセスできるわけではないのよ。でも、貴方にはそれができる。宇宙ステーションを救った英雄だから、皆もあなたの人柄を信用しているのよ。
もちろん、協力してくれるなら、貴方が目にした全データ履歴については秘密を守ってもらいたいけどね。
大丈夫。すごく口が堅いから。
はあ、とにかく宇宙ステーションにいる間はすべて黙づていてくれるだけでいいわ。その後、貴方がどこで何をしようと私の知ったことではないから。
行く前に、端末の使い方を説明しておくわね。
宇宙ステーションが侵入された時、データセンター全体が大きな被害を受けたの。端末のあるコンピュータールームも例外ではないわ。
懸命に修復しているけど、まだ完全には復旧していないのよ。ミームウィルスの感染者の件が発覚した後も、メンテナンスエンジニアを派遣して毎日見張ってもらうことしかできていないの。
エンジニアは毎日手動で光学ID認証プログラムを起動ざせ、入室者全員の生体電気が正常かどうかをチェックするわ。それによってコンピュータールームへの侵入を防いでいるの。
光学ID認証プログラムは毎日起動後に更新されるわ。だから、貴方も中に入るたびにID認証をしなければならないの。
細かいことについては、メンテナンスエンジニアに聞いてちょうだい。コンピュータールームへの入室権限に関することはエンジニアに話してあるから。
それじゃあよろしくね！
サーバールームに行き、端末を検索する
前回の調査結果だけでは、あなたもアスターも感染者を特定できなかった。仕方がなく、アスターはあなたに端末の臨時権限を与えた、これであなたは宇宙ステーションにいる全員の閲覧履歴を検索する事ができる。
端末を調べる
端末画面に大きな文字が表示された:「エラーコード505:サーバーを使用できません」
それ以外には何の反応もなかった。
誰かが息を切らしながら慌ててコンピュータールームに戻ってきた。どうやら彼がアスターの話していた「メンテナンスエンジニア」のようだ。
端末が反応しないのなら、彼に聞いた方がいい。
それ以外には何の反応もなかった。
誰かが息を切らしながら慌ててコンピュータールームに戻ってきた。どうやら彼がアスターの話していた「メンテナンスエンジニア」のようだ。
端末が反応しないのなら、彼に聞いた方がいい。
メンテナンスエンジニアに助けを求める
端末のモニターで飛び出しまくるエラーメッセージはまるで初手からしくじるあなたを嘲笑っているようだ。幸いアスターは既にメンテナンスエンジニアを手配していた、今こそ彼に頼ろう。
す──フウフウ──すみません、すみません！
あなたが穹ですね？アスター所長が端末を使いに来る人がいるとおっしゃっていました──話はうかがっています。
大変申し訳ありませんでした。先ほど隣のユニットのシステムが急に自動更新を始めてしまって。いくつかの課の研究員が成果を保存できていなかったらしく、手伝いに行っていたんです。
端末が反応しないんだけど。
ああ。それはさっき私がいなくて、端末のデータをリンクさせていなかったからです。オンにしますから少々お待ちを。すぐですから──
これでよし！すみませんが、もう一度ID認証をしてください。その後、端末で検索すれば、すぐに結果が出ますよ。
ID認証プログラムをもう一度実行する
メンテナンスエンジニアは端末を修復した、これで正常に使用できる。
端末には宇宙ステーションにいる全員のデータ記録がある、あなたはメイアのデータから調査する事にした。
端末には宇宙ステーションにいる全員のデータ記録がある、あなたはメイアのデータから調査する事にした。
データ記録：メイア
（メイアはずっと不眠症だったのか。だけど、ネコ科のペットがいびきをかくショートムービーを見て眠れるようになったんだ）
（メイアがぶつぶつ咳いていたのも、ネコ科の動物の鳴き声を真似していただけだったのか）
（彼女はただのエアネコ愛好家だったのか。なら大丈夫。感染者は彼女じゃない）
（他の人の履歴を調べてみよう……）
端末で他の人のデータ記録を確認する
あなたはメイアがこんな人だと思わなかった。いつもおかしな言動をする彼女と、データ記録の中のエア猫飼育愛好家を結びつけるのはさすがにできない。でも彼女は確かに感染者ではないみたいだ、次は他の人を見てみよう……
端末を調べる
端末画面に大きな文字が表示された：「演算能力が足りません。しばらくしてから再度お試しください」
だけど、何度試してみてもこの表示が消えない。端末の時間の概念では人間世界の「しばらく」と違うのかもしれない。
だけど、何度試してみてもこの表示が消えない。端末の時間の概念では人間世界の「しばらく」と違うのかもしれない。
メンテナンスエンジニアと会話し、計算力低下の問題を提出する
メイアのデータ記録の確認後、手っ取り早く他のデータも確認しようとしたが。端末は家庭ネットワークよりも不安定で調査がなかなか進まない。仕方なく、あなたはもう一度メンテナンスエンジニアを頼ることに……
どうしたの？
1人分の履歴しか調べられてない。
調べられたならよかったです…あっ、他の人の分のことを聞いているんですね？
実は「しばらくしてから再度お試しください」と表示されていますが、「しばらく」ではなく、次の日にならないと使えないんです。
それはどうして？
宇宙ステーションが侵入されたからです。本来なら端末は1台だけではなく、リンクされているユニットも今のような規模とは比べ物にならないほどでした。
ですが、あの騒動でいくつかのユニットが壊され、端末の演算能力が大幅に低下してしまったんです。シングルコアで動いていることは言うまでもありません……
所長は新しい機材の購入準備を進めているとおっしゃつていますが、まだ届いていないんです。ですから、現在の演算能力では1日に1回しか検索できないということになります。
しかも、今のID認証プログラムも私が毎日手動でオンにしなければいけないので…お手数ですが明日また来てください。認証プログラムは私が開きますからね。
メンテナンスエンジニアと会話し、ID認証プログラムを実行する
宇宙ステーションは未だ先の混乱から回復しきれていないため、最新設備のサポートがない端末は計算力が著しく低下している。幸運なことに、明日にも計算力が回復する。そして新しい一日が始まる……
いらっしゃいましたね！
端末を開いてほしい。
はい、了解です！光学ID認証プログラムはセット済みです。端末の演算能力も十分ですし、このままお使いいただけます。
端末でクリスのデータ記録を確認する
隣にいるメンテナンスエンジニアは手動で光学ID認証プログラムを起動してくれた、あなたにとって、これくらい朝飯前だ。
端末には宇宙ステーションにいる全員のデータ記録がある、あなたはクリスのデータを調査する事にした。
端末には宇宙ステーションにいる全員のデータ記録がある、あなたはクリスのデータを調査する事にした。
データ記録：クリス
（バーチャルネットワークは人の心の中の悪意を増幅させる。クリスはこんなに罵られているけど、まさか彼が最も弱っている時にミームウイルスにつけ込まれたのかな？）
（だけど、彼の言葉や書き込みの内容はどれもアスターの言う「毒のある言葉」とは明らかに違っている。たぶん感染者はクリスじゃない）
（だとするとジョアン？でも、結論を出す前にジョアンの履歴を確かめてみないと）
端末で他の人のデータ記録を確認する
まさか変わり者のクリスがSNSでこんな面倒事を引き起こすだなんて…彼があなたにあのような挙動をするのも今では頷ける気がする。彼も感染者ではない、では、答えは誰かな？
端末を調べる
端末画面に大きな文字が表示された：「検索できませんでした。再読み込みをクリックしてください」
メンテナンスエンジニアと会話し、故障記録を提出する
あなたは一気呵成にジョアンのデータ記録も調査しようとした。が、端末はもう一度あなたの前に立ちふさがった、あなたは仕方なくメンテナンスエンジニアに助けを求める事に……
えっ、また壊れたんですか？
「また壊れた」？
あっ、メンテナンス中は時々壊れることがあるんですよ。
はあ、残念です。今日はせつかく状態の良さそうな旧ユニットを何台か見つけたので、端末の演算能力向上のために組み立てたんですがね。
やはり新しいユニットが入荷されるまで、この問題を完全に解決することはできないようですね。
すみませんね。心配しないでください。すぐにユニットを分解しますから。今の演算能力には影響しませんよ。
ただ、申し訳ないんですが明日また来てください。明日になれば演算能力も復活していますから。その点はどうかご安心を！
メンテナンスエンジニアと会話し、ID認証プログラムを実行する
老朽化したユニットが提供できる計算力は1日1回の検索だけ、あなたはそれに酷くイラついた。でもメンテナンスエンジニアは、これ以上問題は起きないと胸を張って保証したので、もう一度信じてあげよう。
今日の演算能力は十分ですよ。所長にあなたのことを報告したところ、今日中にこの件を完了できるだろうとのことでした。
お手数ですが、終わりましたら一声かけてくださいね。端末のセキュリティシステムを強化しないといけませんので。
分かった。端末を開いて。
光学ID認証プログラムはセット済みです。端末の演算能力も十分です。どうぞ！
端末でジョアンのデータ記録を確認する
メンテナンスエンジニアは手動で光学ID認証プログラムを起動してくれた、あなたにとって、これくらい朝飯前だ。
端末には宇宙ステーションにいる全員のデータ記録がある、あなたはジョアンのデータを調査する事にした。
端末には宇宙ステーションにいる全員のデータ記録がある、あなたはジョアンのデータを調査する事にした。
データ記録：ジョアン
（文字だけなら分かるのに、単語にして並べると読めなくなる。それに読むと目まいと吐き気がしてくる……）
（…果たして俺がこの世界に存在する意味って何なんだろう?自分の仕事がなければ宇宙ゴミと何も変わらないじゃないか……）
（待て、待て。どうして変なことを考えているんだろう──危なかった。ミームウイルスに感染するところだった！）
（ジョアンの記録からすると、このミームウイルスは人の心に干渉し、無意味な行動に駆り立てるらしい。このウイルスは本当に有害だ！）
（そろそろ戻らないと。その前にエンジニアに挨拶しておこう。約束したし……）
メンテナンスエンジニアと引き継ぎする
感染者を特定できて、あなたはホッとした。後はID権限をエンジニアに引き継げば、ものすごく時間を無駄にしてくれたこのサーバールームとバイバイできる……
終わりましたか？
うん。全部調べられた。
分かりました。宇宙ステーションデータセンターの決まりにより、あなたの検索権限はコンピュータールームを出た後に消去させていただきます。よろしくお願いいたします。
アスターに最終結果を報告する
あなたはジョアンが感染者だと確信し、結果をアスターに報告した。だが他の二人の容疑者について、アスターは驚きの解釈をする。
すべてのデータ履歴を確認したよ。
よかったわ。メンテナンスエンジニアからの報告によると、侵入による復旧作業が完了していないせいで、端末の演算能力が低下して足を引っ張ってしまったみたいね。
こんなに早く調査が終わるとは思わなかったわ。本当にご苦労様。それで結論は？
（自分が見たものと分析を報告する）
あはは、なるほどね。私も前々からジョアンが感染者なのではないかなって疑っていたの。でも、これまで確たる証拠が見つからなくてね。
どうして彼女だと分かったの？
簡単よ。3人の中で彼女の行動だけが、「巻貝の笑い声」が後から語り出すようになった言葉のスタイルと同じだったからよ。
一日中居眠りをしていたような人が急に「心を入れ替え」、いきなり自分の習慣や好きなことを捨て去るなんて、あまりに怪しいもの。
その結果、私の予想通りだったってわけ。続いてはジョアンが感染したウイルスをクリアし、彼女を「元に戻して」あげないとね。
時間をかけて懸命に調べてくれてご苦労様。確かな証拠が見つかったから、後は──
待って。いくつか質問したいんだけど。
あら？なんでも聞いて。知っていることはすべて答えるわよ。
何について説明してほしいのかしら？
💭ジョアンをこのままにしておくのは良くないの？
💭どうしてジョアンに問題があると当てられたの？
💭他の2人の行動は心配していないの？
もう聞きたいことはない。
ふぅん。貴方の心の中のモヤモヤは大体分かったわ。短期的に見れば、皆の安全を無視して、ひたすら働かせ続けることが良いことに見えるかもしれないけど、実は害悪でしかないのよ。
宇宙ステーションは地表から遠く離れた宇宙に建設されているわ。誰もがここでの生活に順応できるわけではないの。このことは時間が経つにつれて、より顯著になるでしょうね。
ここの設備やリソースはトップレベルだけど、それでも長く過ごすうちに息が詰まって辛く感じる人が出てくるわ。
そのような場合、適度に自分の趣味を伸ばせるようにしてあげることが、かえって地表から長く離れている皆のメンタルへルスを守ることにつながるの。これこそ効率をアップさせる最高の方法でしょ？
なにしろ私たちは人間として生まれてきたのであって、感情のない植物や石ではないのよ。自分の好みや感情まで捨て去ってしまったら、もう人間とは呼べないんじゃない？
もっともな話だね。
当たり前よ。これも私自身の人生から学んだことよ。自分の好きなことを研究するような人生こそ面白いの。
ほら、まだまだ先は長いわよ。覚えておいて──外で探索する時はどんなことが起きても、自分の好きなことや感情を捨ててはいけないの。
あっ、そうだ。色々話したけど、大事なことを言い忘れていたわ。
端末のところで記録を紙媒体にしてプリントアウトしたと思うけど、その紙は宇宙ステーション内で他の人に見せたりせず、しまっておいてね。これだけは約束してちょうだい。さもないと報酬を没収するわよ。
安心して。他の人に見せたりしないよ。
うん。じゃあ──とにかく今回はご苦労様。用意していた報酬をあげるわ。すごく貴重なものってわけじゃないけど、どれも私が自分で用意したの。
オホン。もし気に入らなかったら、後で新しいメジャー商品がないか見に行ってあげるし、スペースデストロイヤーを買いに連れて行ってあげてもいいわ。今の若い人の間では流行っているみたいだしね。